30代の年収の上げ方マネジメント経験の分岐点

2026年7月4日 公開・キャリア査定AI編集部

30代の年収は、20代のように「経験年数を積めば相場が上がる」だけでは説明しにくくなります。同じ職種・同じ年齢でも、担ってきた役割——特にマネジメント経験の有無——で評価が分かれやすくなるからです。

この記事では厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」に基づく推定値を土台に、30代の年収の上げ方を「役割」の視点から整理します。

30代の年収相場(職種別・実データ)

30代前半→30代後半の年収相場(推定・万円)

職種30〜34歳35〜39歳
エンジニア560640
営業590660
マーケティング640710
企画640710
事務・管理500550
販売・サービス380400
医療・介護450480
全職種平均510560

出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)に基づく推定値。「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で算出し、10万円単位に丸めています。

全職種平均では30代前半の推定510万円から後半の推定560万円へ約50万円の伸びですが、エンジニアは560万円→640万円、企画・マーケティングは640万円→710万円と、職種によっては70〜80万円伸びる傾向があります。30代後半の相場は「その年代で管理職や上級担当に就く人が増えること」を織り込んだ平均でもあります。

なぜ30代で「マネジメント経験の分岐点」が来るのか

企業が30代の中途採用者に払う年収は、大きく「即戦力の専門性」か「チームを動かして成果を出す力」への対価です。20代では本人の伸びしろ込みで評価される場面が多いのに対し、30代では「何を任せられるか」がより直接的に問われます。このとき、リーダーやマネジャーとしてチームの成果に責任を持った経験は、再現性のある実績として評価されやすい要素になります。

マネジメントは「見てきた人数の規模」でも見られやすい

一口にマネジメント経験といっても、後輩1人のOJT担当と、10人規模のチーム運営では評価のされ方が変わる傾向があります。規模が大きいほど、採用・育成・調整といった再現性の高いスキルを積んだとみなされやすいためです。いまの職場で「見る人数を増やす」「プロジェクトの取りまとめを引き受ける」こと自体が、30代の市場価値への投資になります。

マネジメントに進まない道もある

全員が管理職に向いているわけではなく、専門性を深める道でも年収は上げられます。その場合に問われるのは「代わりの利かない専門領域」と「持ち運べるスキル」です。データ分析・プログラミング・語学・国家資格のような職種をまたいで通用するスキルは、マネジメント経験がなくても上乗せ要素になり得ます。重要なのは、どちらの道で戦うかを30代前半のうちに意識して選ぶことです。

30代の転職で見られる「再現性」

30代の中途採用で企業が知りたいのは、過去の実績そのものより「うちでも同じ成果を出せるか」です。そのため、実績を語るときは「状況→打ち手→結果→他社でも通用する理由」の形で言語化できるかが効いてきます。マネジメント経験も専門性も、言語化されて初めて年収の交渉材料になります。職務経歴書を年に一度更新する習慣は、この言語化の練習として合理的です。

なお、30代は転職回数の見られ方も変わってきます。適度な転職経験は経験の幅としてプラスに働くことがある一方、短期間での転職が重なっていると「うちでも長く働かないのでは」という見方をされる場合があります。回数そのものより、それぞれの転職に一貫した理由を語れるかが重要です。

30代で年収を上げる現実的な選択肢3つ

  • ① 現職で役割を上げる: チームリーダーや案件責任者を引き受け、マネジメントの実績を作る。転職せずに市場価値を上げる堅実な経路です。
  • ② 専門性で勝負する領域を定める: 管理職に進まないなら、「この領域なら任せられる」状態を社内外に作る。持ち運べるスキルへの投資を並行します。
  • ③ 相場との差が大きければ市場で確かめる: いまの年収が相場を大きく下回っているなら、転職市場で実際の評価を確かめる価値があります。まず相場データで差を測るのが先です。

なお、30代からの未経験職種への転換は、20代に比べると門が狭くなる傾向があります。まったくの別領域より、「営業→営業企画」「エンジニア→開発チームのマネジメント」のように、これまでの経験が活きる隣接領域へずらす形の方が、年収を保ったまま移りやすくなります。

まとめ: 30代は「役割」が値段を決め始める

30代の年収は、職種の相場に「どんな役割を任せられる人か」が掛け算される形で決まっていく傾向があります。マネジメントに進むのか、専門性を深めるのか——分岐点を自覚して選んだ人ほど、30代後半の伸びを取りにいきやすくなります。まずは自分の現在地を相場データで確かめるところから始めてください。

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出典・注意事項

本記事の統計数値の出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)。 金額は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」による推定で、10万円単位に丸めています。

掲載内容は一般的な傾向の解説であり、個別の年収や転職結果を保証するものではありません。 企業規模・地域・雇用形態・職務内容などにより大きく変わります。

算出手順の詳細は 算出方法と出典 をご覧ください。