介護職の転職未経験・ブランクからの現実的なステップ

2026年7月6日 公開・キャリア査定AI編集部

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介護職は、高齢化を背景に採用ニーズが継続してあると言われる分野で、未経験可の求人が比較的多い傾向があります。一方で「未経験でも入れる」ことと「どこでも同じように働ける」ことは別の話です。職場の種類と資格の積み方によって、仕事内容も待遇も働きやすさも変わります。

この記事では、未経験・ブランクから介護職に移るときの現実的なステップと、職場選び・給与の見方を整理します。

介護職の転職市場の特徴

  • 未経験可の求人が比較的多い傾向: 資格がなくても始められる業務があり、働きながら資格を取る道が用意されている職場もあります。
  • 職場の種類が幅広い: 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホーム・デイサービス・訪問介護などで、仕事内容と勤務形態が大きく異なります。
  • 資格が待遇に結びつきやすい: 保有資格に応じて任せられる業務と手当が変わる構造があり、キャリアの見通しを立てやすい面があります。

数字でも確認しておきます。厚生労働省job tagによると、介護職の平均年収は388万円(平均年齢45.3歳)、有効求人倍率は3.09倍です(厚生労働省job tag・令和7年賃金構造基本統計調査/令和6年度ハローワーク求人統計より)。さらに厚生労働省の推計では、必要な介護職員数は2026年度に約240万人(2022年度比で約25万人の増加)、2040年度には約272万人とされています。採用ニーズは一時的なものではなく構造的で、仕事がなくなるリスクが小さい部類の職種と考えられます。

出典: 厚生労働省job tag https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/134 / 厚生労働省「介護職員の必要数」公表資料 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html

つまり介護職への転職は「入れるかどうか」より「どの職場で始めて、どう資格を積むか」の設計が本題になります。

未経験からの現実的なステップ

  • ① 無資格・未経験で始められる職場を選ぶ: 最初は身体介護以外の業務から始まる場合もあります。資格取得支援(受講費用の補助など)がある職場を選ぶと負担を抑えやすくなります。
  • ② 介護職員初任者研修を修了する: 介護の基礎資格にあたる研修で、任せられる業務の幅が広がります。
  • ③ 実務者研修へ進む: 初任者研修の上位にあたる研修で、その先の国家資格につながる位置づけです。
  • ④ 介護福祉士(国家資格)を目指す: 一定の実務経験と実務者研修の修了などの要件を満たすと受験資格が得られます(要件の詳細は公式情報で確認してください)。資格職としての市場価値の柱になります。

この階段は一気に登る必要はありません。重要なのは、最初の職場選びの時点で「資格取得を支援してくれるか」「階段を登った人が実際にいるか」を確かめておくことです。

ブランクからの復帰で押さえたいこと

  • 取得済みの資格・経験は転職市場で引き続き評価されやすい: 介護の資格と実務経験は、ブランクがあっても土台として扱われやすいと言われます。
  • 体力・生活リズムに合わせて職場を選べる: 夜勤のないデイサービスなど日勤中心の職場もあり、復帰の入口を調整しやすい分野です。
  • 最初からフルタイムにこだわらない: 短時間勤務から始めて慣らす選択肢も現実的です。

給与の考え方: 内訳を見る

医療・介護職の年収相場(年齢別・本サイトの推定基準値・万円)

年齢年収相場(推定・万円)
22〜25歳410
26〜29歳440
30〜34歳450
35〜39歳480
40〜44歳490
45歳〜500

本サイトの推定基準値です。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)の看護師と介護職員の統計値を6:4で合成した「医療・介護」職種の値のため、看護師の水準を含み、介護職員単独の統計値より高めに出やすい点にご注意ください。「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で算出し、10万円単位に丸めています。

参考: 厚生労働省job tagでは、介護職単独の平均年収は388万円(平均年齢45.3歳)とされています( https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/134 )。上の表とは職種区分・算出方法が異なります。

介護職の給与を見るときは、額面よりも内訳が重要です。国の処遇改善の仕組みにより、事業所によって手当の乗り方が変わるため、求人票では「基本給」「処遇改善に関わる手当」「夜勤手当」「資格手当」がそれぞれいくらかを確認します。同じ月収でも、基本給が厚いほうが賞与・昇給の面で有利になりやすい構造です。

国が制度で賃金を引き上げている職種

介護職の給与を考えるうえで欠かせないのが、処遇改善加算という国の仕組みです。介護職員の賃金を引き上げるための加算で、令和6年6月に従来の複数の加算が一本化・引き上げされ、令和6年度に2.5%・令和7年度に2.0%のベースアップを想定した設計になっています。

実際の数字にも表れています。厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職員(月給・常勤)の平均給与額は338,200円(令和6年9月)で、前年同月と比べて次のように増えています。

介護職員(月給・常勤)の平均給与の増加額(令和6年9月・前年同月比)

内訳前年同月からの増加額
基本給+4,240円
手当+8,330円
一時金(賞与など)+1,390円

出典: 厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/24/dl/r06kekka.pdf / 処遇改善加算の制度概要(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/shogu-kaizen/download/A1_leaflet.pdf

国が制度で賃金を直接引き上げている職種は多くありません。この追い風を確実に受け取るためにも、求人票では処遇改善に関わる手当が基本給・手当にどう反映されているかを、職場ごとに確かめる価値があります。

職場選びのチェックポイント

  • 施設種別と仕事内容: 入所系(特養・老健・グループホーム)か通所系(デイ)か訪問系かで、業務も勤務形態も大きく違います。
  • 資格取得支援の有無: 受講費補助・シフト配慮など、階段を登るための支援があるか。
  • 夜勤の有無と回数: 収入と生活リズムのバランスをどう取るか。未経験のうちは夜勤なしから始める選択も。
  • 給与の内訳: 基本給・処遇改善関連の手当・夜勤手当・資格手当の構成。
  • 教育体制: 未経験者の受け入れ実績と、最初の数か月の教育の仕組みがあるか。

一人で選びきれないときは、特化型エージェントに聞く

施設種別の違い・資格取得支援の有無・給与の内訳は、求人票だけでは比較しにくい情報です。介護分野に特化した転職エージェントであれば、こうした内部情報を踏まえて職場を比較する手伝いを無料で受けられます。未経験・ブランクからの転職こそ、情報の非対称を埋める価値が大きい領域です。

まとめ

介護職への転職は「入れるか」ではなく「どの職場で始めて、どう資格の階段を登るか」の設計が本題です。未経験・ブランクからでも、資格取得支援のある職場を選び、初任者研修→実務者研修→介護福祉士と積み上げていく道筋は現実的です。まず推定相場で現在地を確かめ、求人は内訳と支援体制で比較してみてください。

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出典・注意事項

本記事の統計数値の出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)。 金額は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」による推定で、10万円単位に丸めています。

掲載内容は一般的な傾向の解説であり、個別の年収や転職結果を保証するものではありません。 企業規模・地域・雇用形態・職務内容などにより大きく変わります。

算出手順の詳細は 算出方法と出典 をご覧ください。