自動車組立の仕事の年収は、平均で591.7万円です(平均年齢41.0歳・平均勤続14.6年)。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)で「自動車組立従事者」に分類される人の給与から、「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」として計算しました。正社員だけでなく、期間従業員(期間工)など雇用形態の異なる人を合わせた平均です。
以下では、同じ統計の数字をもとに、年齢による年収の変化、全職種平均との比較、勤め先の企業規模による違い、手取りの目安を順に見ていきます。この職種の数字でとくに目立つのは、勤め先の企業規模による年収の差です。
平均年収591.7万円の内訳: 月給39.56万円・年間賞与117.02万円
自動車組立従事者の給与の内訳(全年齢・男女計)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(きまって支給する現金給与額) | 39.56万円 |
| うち所定内給与額(残業代などを除いた額) | 32.84万円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 117.02万円 |
| 年収(月給×12+年間賞与) | 591.7万円 |
| 平均年齢・平均勤続年数 | 41.0歳・14.6年 |
統計上の職種区分は「自動車組立従事者」で、自動車の部品や車体の組立、エンジン・電装品・計器類の取り付け(ぎ装)などの仕事が含まれます。自動車の検査や整備・修理の仕事は別の職種区分です。正社員・期間従業員(期間工)など雇用形態を合わせた平均値で、期間工だけの値ではありません。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
月給(きまって支給する現金給与額)は税金や社会保険料を引く前の額(額面)で、残業代のほか、休日出勤・深夜勤務・交替勤務の手当も含まれます。こうした分を除いた所定内給与額は32.84万円で、交替勤務や残業が多い職場ほど、月給との開きが大きくなりやすいと考えられます。また、平均値は一部の高い人・低い人の影響を受けるため、真ん中あたりの人の年収とは一致しないことがあります。
なお、この数字は正社員・期間従業員(期間工)などをまとめた平均で、期間工だけの年収を示すものではありません。期間工として自動車工場で働くことを考えている人にとっても、職種全体の相場の目安になります。ただし、後で見るようにこの職種は勤め先の規模による差が大きいため、平均の591.7万円だけでなく、規模別の数字もあわせて確かめるのがおすすめです。
年齢別の年収は55〜59歳の747.9万円まで右肩上がり
自動車組立従事者の年齢別の月給・賞与・年収(男女計)
| 年齢階級 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 30.73万円 | 63.58万円 | 432.3万円 |
| 25〜29歳 | 33.37万円 | 68.79万円 | 469.2万円 |
| 30〜34歳 | 37.03万円 | 96.02万円 | 540.4万円 |
| 35〜39歳 | 41.85万円 | 121.24万円 | 623.4万円 |
| 40〜44歳 | 42.49万円 | 129.48万円 | 639.4万円 |
| 45〜49歳 | 42.78万円 | 138.49万円 | 651.9万円 |
| 50〜54歳 | 47.09万円 | 170.68万円 | 735.8万円 |
| 55〜59歳 | 47.43万円 | 178.76万円 | 747.9万円 |
| 60〜64歳 | 32.13万円 | 95.92万円 | 481.5万円 |
企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
20〜24歳の432.3万円から最も高い55〜59歳の747.9万円まで、年収は年齢が上がるほど高くなっており、その差は315.6万円です。30代は540.4万円(30〜34歳)から623.4万円(35〜39歳)へと大きく伸び、40代は639.4万円(40〜44歳)、651.9万円(45〜49歳)と伸びが緩やかになります。50〜54歳では735.8万円に上がり、年間賞与も45〜49歳の138.49万円から170.68万円に増えています。
60〜64歳は481.5万円で、月給も55〜59歳の47.43万円から32.13万円に下がります。定年を境に、再雇用などで雇用形態や給与の決まり方が変わる人が含まれることが影響していると考えられます。なお、この表は調査の時点で働いている人を年齢ごとに区切って平均したもので、同じ人を何年も追いかけた数字ではありません。
全職種平均より高い年代が多く、差は55〜59歳で+106.6万円
自動車組立従事者と全職種平均の年収(年齢別・男女計)
| 年齢階級 | 自動車組立 | 全職種平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 432.3万円 | 361.4万円 | +71.0万円 |
| 25〜29歳 | 469.2万円 | 448.2万円 | +21.0万円 |
| 30〜34歳 | 540.4万円 | 507.3万円 | +33.1万円 |
| 35〜39歳 | 623.4万円 | 556.7万円 | +66.7万円 |
| 40〜44歳 | 639.4万円 | 594.7万円 | +44.7万円 |
| 45〜49歳 | 651.9万円 | 613.6万円 | +38.2万円 |
| 50〜54歳 | 735.8万円 | 633.9万円 | +101.9万円 |
| 55〜59歳 | 747.9万円 | 641.4万円 | +106.6万円 |
| 60〜64歳 | 481.5万円 | 506.3万円 | -24.8万円 |
| 全年齢 | 591.7万円 | 545.6万円 | +46.2万円 |
企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。差は四捨五入前の値から計算しています。出典: 自動車組立従事者=厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120 / 全職種平均=同調査 一般労働者 表1「学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」(学歴計) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040420843
全職種平均と比べると、20〜24歳から55〜59歳まで、どの年代でも自動車組立の年収のほうが高くなっています。20〜24歳の差は+71.0万円ですが、25〜29歳では+21.0万円に縮まります。全職種平均が361.4万円から448.2万円へ大きく上がるのに対し、自動車組立は432.3万円から469.2万円への上がり方にとどまるためです。
その後、30代・40代の差は+33.1万円から+66.7万円の間で推移し、50〜54歳で+101.9万円、55〜59歳で+106.6万円と最も大きくなります。60〜64歳だけは全職種平均を下回り、差は-24.8万円です。全年齢の平均で比べた差は+46.2万円です。
20〜24歳から55〜59歳までの上がり幅を比べると、自動車組立の315.6万円に対して、全職種平均は280.0万円です。若い年代から全職種平均を上回る水準で始まり、年齢による伸びも全職種平均より大きいため、50代で差が最も開く形です。ただし、この平均には勤め先の規模による大きな差が含まれています。次の章で、規模別の数字を見ていきます。
勤め先の企業規模で318.1万円の差(1,000人以上660.8万円・10〜99人342.7万円)
自動車組立従事者の年収(勤め先の企業規模別・全年齢・男女計)
| 企業規模 | 平均年齢 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|---|
| 10人以上の計 | 41.0歳 | 39.56万円 | 117.02万円 | 591.7万円 |
| 1,000人以上 | 41.0歳 | 42.96万円 | 145.24万円 | 660.8万円 |
| 100〜999人 | 39.9歳 | 32.81万円 | 52.97万円 | 446.7万円 |
| 10〜99人 | 45.4歳 | 25.77万円 | 33.43万円 | 342.7万円 |
企業規模は勤め先の会社(法人)全体の常用労働者数による区分で、工場ごとの人数とは別です。この表では、完成車メーカーか部品メーカーかは区別されていません。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
年収が最も高いのは1,000人以上の660.8万円、最も低いのは10〜99人の342.7万円で、差は318.1万円です。100〜999人も446.7万円で、1,000人以上とは大きな開きがあります。月給・年間賞与とも規模が大きいほど高く、月給は1,000人以上の42.96万円に対して10〜99人は25.77万円、年間賞与は145.24万円に対して33.43万円です。
平均年齢は、1,000人以上が41.0歳、100〜999人が39.9歳、10〜99人が45.4歳です。10〜99人は平均年齢が最も高いのに、年収は最も低くなっています。年齢別の表では年齢が上がるほど年収が高い傾向がありましたが、規模別ではその並びになっておらず、規模による差は年齢の違いだけでは説明しにくいと言えます。
この統計では完成車メーカーか部品メーカーかは分かれていませんが、自動車の組立の仕事は、完成車メーカーの工場のほか、規模の大小さまざまな部品メーカーの工場にもあります。同じ自動車の組立でも、どの会社で働くか(会社の規模や、完成車と部品のどちらをつくっているか)によって、年収が大きく変わる可能性があります。
職種全体の平均591.7万円は、規模別の値のなかでは1,000人以上の660.8万円に最も近い値です。平均は働く人の多い区分の影響を強く受けるため、この統計では大きな企業で働く人の割合が高いと考えられます。中小規模の会社の求人を検討するときは、全体の平均よりも規模別の数字のほうが目安になりやすいでしょう。どの数字も平均値なので、実際の条件は会社ごとに求人票や面接で確かめてください。
手取りは月29.7〜31.6万円が目安
平均の月給39.56万円から社会保険料と所得税・住民税を引いた手取りは、額面の75〜80%程度を目安にすると、月29.7〜31.6万円です。実際の手取りは、扶養する家族がいるか、どの自治体に住んでいるか、前年の所得がいくらかによって変わります。また、月給には残業代や深夜勤務・交替勤務の手当が含まれ、交替勤務や残業の量は月によって変わることがあるため、手取りも月ごとに増減しやすい点に注意してください。
自動車組立で年収を上げるために確認したいこと
- 勤め先の規模と事業: 会社全体の規模や、完成車メーカーか部品メーカーかによって、給与の水準や賞与の決まり方が変わりやすいと考えられます。規模別の表のとおり差が大きく出ている職種なので、求人を見るときは会社の規模と事業内容を確かめておくと比べやすくなります。
- 交替勤務・夜勤の手当: 昼勤と夜勤を交互に繰り返す交替勤務や夜勤のある職場では、深夜勤務や交替勤務の手当が月給を押し上げやすくなります。一方で生活リズムや体への負担もあるため、勤務のパターンと、手当の額・支給の条件をあわせて確認します。
- 正社員登用の制度: 期間を定めた契約で働く場合は、正社員への登用制度があるか、登用の条件や選考の方法を確認します。雇用形態が変わると、賞与や昇給の仕組みが変わる場合があります。
- 資格の手当: フォークリフトの運転など、工場の仕事で使う資格に手当を設けている会社があります。どの資格が手当の対象になるか、取得の費用を会社が補助する制度があるかも確認しておくと安心です。
- 賞与の算定方法: 規模別の表で見たとおり、年間賞与は勤め先の規模によって水準が大きく異なります。賞与が基本給の何か月分で計算されるか、会社の業績や個人の評価でどう変わるかを、求人票や面接で確かめます。
工場・製造の仕事は、同じ自動車関連でも勤め先や働き方(交替勤務・夜勤の有無など)によって条件が変わります。気になる求人をいくつか並べて、月給・手当・賞与の条件を比べてみるとよいでしょう。
まとめ
自動車組立の仕事の平均年収は591.7万円で、20〜24歳から55〜59歳まではどの年代でも全職種平均を上回り、年齢別では55〜59歳の747.9万円が最も高くなっています。一方で勤め先の企業規模による差が大きく、1,000人以上の660.8万円と10〜99人の342.7万円では318.1万円の開きがあります。この平均は正社員・期間工など雇用形態を合わせた値のため、自分の働き方や勤め先の規模に近い数字を目安にすると判断しやすくなります。求人を見るときは、会社の規模や事業、手当・賞与の条件を並べて比べるところから始めると、自分に合う勤め先を選びやすくなります。