販売職(統計上の区分は「販売店員」で、店頭での販売の仕事)の平均年収は384.8万円です。もとにしたのは厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)で、職種別の月給(きまって支給する現金給与額)の12か月分に年間賞与その他特別給与額を足して計算しています。働いている人の平均は43.6歳・勤続11.5年です。同じ調査の全職種平均(全年齢)は545.6万円で、販売職はこれを160.8万円下回ります。
年齢別に並べると、販売職の年収は20代から40代にかけて上がり、45〜49歳の428.4万円を最高に、50代からは下がっていきます。全職種平均との差は20〜24歳の時点からあり、55〜59歳まで年齢とともに広がります。以下では、年齢ごとの月給・賞与・年収、全職種平均と比べた差、勤め先の規模ごとの年収、毎月の手取りの目安の順に見ていきます。数字はいずれも同じ調査から計算した値です。
月給28.20万円と年間賞与46.36万円から見る、販売職の平均年収384.8万円
販売職(販売店員)の給与の内訳(全年齢・男女計)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(きまって支給する現金給与額) | 28.20万円 |
| うち所定内給与額(残業代などを除いた額) | 26.52万円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 46.36万円 |
| 年収(月給×12+年間賞与) | 384.8万円 |
| 平均年齢・平均勤続年数 | 43.6歳・11.5年 |
統計区分「販売店員」(店頭での販売の仕事)の値です。同じ表5の中で、「その他の商品販売従事者」「販売類似職業従事者」「営業・販売事務従事者」や、「自動車営業職業従事者」「その他の営業職業従事者」などの営業の区分は別の行に分かれており、ここでの数字には含まれていません。業種を区別しない産業計の値のため、扱う商品や店の種類による違いはこの表からは分かりません。正社員と契約社員などを分けずにまとめた平均でもあります。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
月給28.20万円は残業代や各種の手当を含んだ額で、所定内給与額で見ると26.52万円になります。年間賞与46.36万円は、2024年の1年分の支給実績です。月給・賞与とも、税金や社会保険料が引かれていない段階の額(額面)です。
統計の対象は短時間労働者を除いた一般労働者のため、短時間労働者として集計される人の給与は、この平均に含まれていません。また平均値は年収の高い人や低い人の影響を受けるので、ご自身の年収と照らし合わせる際は、続く年齢別・企業規模別の表もあわせて見るのがおすすめです。
年齢別の年収: 45〜49歳の428.4万円が最も高く、50代に入ると下がる
販売職(販売店員)の年齢別の月給・賞与・年収(男女計)
| 年齢階級 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 24.84万円 | 27.04万円 | 325.1万円 |
| 25〜29歳 | 26.84万円 | 45.16万円 | 367.2万円 |
| 30〜34歳 | 28.42万円 | 46.09万円 | 387.1万円 |
| 35〜39歳 | 29.22万円 | 51.28万円 | 401.9万円 |
| 40〜44歳 | 30.54万円 | 61.12万円 | 427.6万円 |
| 45〜49歳 | 30.75万円 | 59.41万円 | 428.4万円 |
| 50〜54歳 | 30.14万円 | 55.57万円 | 417.3万円 |
| 55〜59歳 | 28.72万円 | 48.12万円 | 392.8万円 |
| 60〜64歳 | 25.13万円 | 27.72万円 | 329.3万円 |
各行は、調査の時点でその年齢階級にいる人の平均です。一人の人の年収が年齢を重ねてどう変わるかを追った数字ではありません。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
年齢階級の中で年収がいちばん高いのは45〜49歳(428.4万円)で、20〜24歳(325.1万円)を103.3万円上回ります。年齢階級ごとの上がり方を比べると、最も大きいのは20〜24歳から25〜29歳(367.2万円)にかけてです。この間、年間賞与も27.04万円から45.16万円へと大きく増えています。30代の2つの年齢階級は387.1万円(30〜34歳)と401.9万円(35〜39歳)で、20代に比べると上がり方は緩やかです。
40〜44歳になると、年間賞与が表の中で最も多い61.12万円に増え、年収も427.6万円まで上がります。45〜49歳は月給が30.75万円で最も高い一方、年間賞与は59.41万円とやや少なく、年収は428.4万円と40〜44歳とほぼ同じです。販売職の年収がいちばん高い水準にあるのは、この40代の2つの年齢階級です。
50代に入ると年収は下がり、50〜54歳は417.3万円、55〜59歳は392.8万円です。どちらの年齢階級も月給・年間賞与とも45〜49歳より少なく、55〜59歳の392.8万円は30〜34歳の387.1万円に近い水準です。60〜64歳は329.3万円で、月給25.13万円・年間賞与27.72万円とあわせて、20〜24歳の年収325.1万円・月給24.84万円・年間賞与27.04万円に近い値になっています。なお、50代から年収が下がる理由は、この統計の数字だけでは分かりません。
全職種平均との差: 20〜24歳の-36.3万円から55〜59歳の-248.6万円へ広がる
販売職(販売店員)と全職種平均の年収(年齢別・男女計)
| 年齢階級 | 販売職 | 全職種平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 325.1万円 | 361.4万円 | -36.3万円 |
| 25〜29歳 | 367.2万円 | 448.2万円 | -81.0万円 |
| 30〜34歳 | 387.1万円 | 507.3万円 | -120.2万円 |
| 35〜39歳 | 401.9万円 | 556.7万円 | -154.8万円 |
| 40〜44歳 | 427.6万円 | 594.7万円 | -167.1万円 |
| 45〜49歳 | 428.4万円 | 613.6万円 | -185.2万円 |
| 50〜54歳 | 417.3万円 | 633.9万円 | -216.6万円 |
| 55〜59歳 | 392.8万円 | 641.4万円 | -248.6万円 |
| 60〜64歳 | 329.3万円 | 506.3万円 | -177.0万円 |
| 全年齢 | 384.8万円 | 545.6万円 | -160.8万円 |
全職種平均には、販売職を含めたすべての職種の一般労働者(表1・学歴計)が入っています。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。差は四捨五入前の値から計算しています。出典: 販売職=厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120 / 全職種平均=同調査 一般労働者 表1「学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」(学歴計) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040420843
販売職の年収は、20〜24歳から60〜64歳までのどの年齢階級でも全職種平均を下回ります。20〜24歳の時点で差は-36.3万円あり、その後は25〜29歳が-81.0万円、30〜34歳が-120.2万円、35〜39歳が-154.8万円で、年齢階級を一つ上がるごとに差が大きくなります。
40代の差は-167.1万円と-185.2万円で、30代までと比べると広がり方は小さくなります。50代では-216.6万円、-248.6万円と再び開き方が大きくなり、55〜59歳の差がすべての年齢階級の中で最大です。全職種平均が55〜59歳の641.4万円まで上がり続けるのに対して、販売職の年収は50〜54歳から下がるためです。
60〜64歳になると差は-177.0万円となり、55〜59歳と比べて小さくなります。ただしこれは、全職種平均が506.3万円へと販売職より大きく下がるためで、販売職自身も329.3万円まで下がっています。全年齢を通した差は-160.8万円です。
最も高い45〜49歳までの上がり幅で比べると、20〜24歳からの伸びは販売職が103.3万円、全職種平均が252.3万円です(上がり幅も四捨五入前の値から計算)。販売職では年齢による年収の伸びが全職種平均より小さく、それが年齢とともに差が開く形で表れていると読み取れます。
勤め先の企業規模別: 1,000人以上と10〜99人の差は29.2万円
販売職(販売店員)の年収(勤め先の企業規模別・全年齢・男女計)
| 企業規模 | 平均年齢 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|---|
| 10人以上の計 | 43.6歳 | 28.20万円 | 46.36万円 | 384.8万円 |
| 1,000人以上 | 43.9歳 | 28.44万円 | 52.05万円 | 393.3万円 |
| 100〜999人 | 41.9歳 | 28.51万円 | 41.08万円 | 383.2万円 |
| 10〜99人 | 45.0歳 | 27.16万円 | 38.23万円 | 364.2万円 |
企業規模は、勤め先の法人全体で働く常用労働者の数による区分です。1,000人以上と10〜99人の差29.2万円は、四捨五入する前の値から計算しています。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
規模別の年収は、1,000人以上の393.3万円、100〜999人の383.2万円、10〜99人の364.2万円の順で、大きい勤め先ほど高くなっています。最も高い1,000人以上と最も低い10〜99人の差は29.2万円で、年齢別の表で見た20〜24歳から45〜49歳までの上がり幅103.3万円に比べると、小さな開きです。
月給と賞与に分けると、1,000人以上の月給は28.44万円、100〜999人は28.51万円でほぼ同じで、わずかに100〜999人のほうが高くなっています。この2つの規模の年収の違いは、主に年間賞与(1,000人以上が52.05万円、100〜999人が41.08万円)の差から生じています。10〜99人は、月給(27.16万円)も年間賞与(38.23万円)も3つの規模の中で最も少なくなっています。
3つの規模の平均年齢を見ると、100〜999人が41.9歳で最も若く、1,000人以上は43.9歳、10〜99人は45.0歳です。10〜99人は平均年齢が最も高いものの、年収は最も低くなっています。規模別の値には働く人の年齢の構成の違いも含まれるので、規模別の数字と自分の年収を比べるときは、年齢別の表もあわせて確かめてください。
また、最も年収の高い1,000人以上(393.3万円)でも、企業規模を分けない全職種平均(545.6万円)には届きません。規模による29.2万円の開きは、全職種平均と比べたときの全年齢の差(-160.8万円)よりかなり小さい値です。実際に応募を考える勤め先の条件は、求人票や面接で一つずつ確かめてください。
毎月の手取りは21.2〜22.6万円が目安(月給28.20万円の場合)
販売職の平均の月給28.20万円から、税金と社会保険料が差し引かれた手取りは、月21.2〜22.6万円が目安です。額面の75〜80%程度を手取りとみた範囲で、家族を扶養しているか、住まいの自治体、前年の所得などによって、実際の額は人ごとに上下します。年間賞与46.36万円も、月給と同じく税・社会保険料を引く前の額です。
販売職の年収を上げるために確かめておきたいこと
- 月給の内訳: 求人票の月給は、基本給と各種の手当に分けて見ると比べやすくなります。手当の種類や金額、固定残業代が含まれているかどうかは求人によって違うことがあるため、内訳を同じ形に書き直してから比べると、見落としを減らせます。
- 年間賞与の実績: 企業規模別の表では、月給にほとんど差がない規模どうしでも、年間賞与には違いが見られました。求人を比べるときは、前年の賞与の支給実績や、賞与が何によって決まるのかを、面接などで確かめておきたいところです。
- 任される役割と評価: 年齢別の表では、販売職の年収はある年代を境に下がる並びでした。年齢を重ねるだけで給与が上がるとは限らないため、売場や店舗の運営に関わる役割を任されたときに給与がどう変わるのか、昇格や評価の基準は何かを確かめておくと、年収を上げる道筋を考えやすくなります。
- 扱う商品と業種: この記事の数字は業種をまとめた産業計の値のため、扱う商品や業種ごとの水準までは読み取れません。求人を探すときは、いま扱っている商品に近い分野だけでなく、ほかの分野の求人の条件も並べて見ると、比べる材料が増えます。
- 雇用形態と登用の条件: 統計の数字は、正社員も契約社員もひとまとめにした平均です。求人を見るときは、雇用形態ごとに給与や賞与がどう決まるのか、正社員に登用される仕組みの有無とその条件を確かめておくと、この先の年収を考える手がかりになります。
求人票では月給が同じに見えても、賞与の実績や手当の内訳まで比べると条件が違うことがあります。気になる求人を同じ項目で書き出してみると、いまの勤め先との違いが見えやすくなります。
まとめ
販売職(販売店員)の年収は平均384.8万円で、年齢別に見ると40〜44歳の427.6万円と、最も高い45〜49歳の428.4万円がほぼ並びます。50代に入ると年収は下がり、全職種平均を下回る幅は、20〜24歳で36.3万円、55〜59歳では248.6万円となり、年齢階級を追うごとに開いていきます。勤め先の企業規模による差は、1,000人以上と10〜99人の間で29.2万円と、年齢による違いより小さめです。年収を上げたいときは、月給の内訳や賞与の支給実績、役割と評価の仕組みを確かめたうえで、雇用形態や扱う商品の条件もそろえて求人を比べてみてください。