厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)の職種別の統計によると、准看護師の平均年収は427.5万円です。毎月の給与(月給)30.32万円の12か月分に、1年間の賞与63.68万円を足した額で、働いている人の平均年齢は51.8歳、平均勤続年数は13.6年です。
この記事では同じ統計の数字を使い、年齢による年収の変化、全職種平均や看護師との差、勤め先の規模による違い、手取りの目安を順に見ていきます。看護師との差は、全年齢の平均どうしで比べるか、同じ年齢どうしで比べるかで見え方が変わるため、その点もあわせて整理します。
平均年収427.5万円は「月給30.32万円×12+年間賞与63.68万円」
准看護師の給与の内訳(全年齢・男女計)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(きまって支給する現金給与額) | 30.32万円 |
| うち所定内給与額(残業代などを除いた額) | 27.94万円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 63.68万円 |
| 年収(月給×12+年間賞与) | 427.5万円 |
| 平均年齢・平均勤続年数 | 51.8歳・13.6年 |
統計区分「准看護師」の値で、看護師は別の区分として集計されています。病院・クリニック・介護施設など勤め先の種類を分けずに合わせた値で、正社員・契約社員などの雇用形態も合わせた平均値です。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
表の月給は税金や社会保険料を引く前の額(額面)で、基本給のほか各種の手当を含みます。月給と所定内給与額の違いは、残業や深夜・休日の勤務などに対して支払われた分にあたります。どの数字も平均値なので、給与の高い人や低い人の影響を受ける点に注意してください。また、統計の対象は民営の事業所のため、公務員として働く准看護師の給与はこの数字に含まれていません。
年齢別の推移: 50代前半で一度下がり、55〜59歳の474.0万円が最も高い
准看護師の年齢別の月給・賞与・年収(男女計)
| 年齢階級 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 25.28万円 | 41.35万円 | 344.7万円 |
| 25〜29歳 | 27.48万円 | 49.85万円 | 379.6万円 |
| 30〜34歳 | 27.61万円 | 58.30万円 | 389.6万円 |
| 35〜39歳 | 28.21万円 | 56.15万円 | 394.7万円 |
| 40〜44歳 | 30.12万円 | 63.90万円 | 425.3万円 |
| 45〜49歳 | 31.40万円 | 70.61万円 | 447.4万円 |
| 50〜54歳 | 30.24万円 | 68.04万円 | 430.9万円 |
| 55〜59歳 | 33.39万円 | 73.30万円 | 474.0万円 |
| 60〜64歳 | 30.78万円 | 67.53万円 | 436.9万円 |
20〜24歳・25〜29歳・30〜34歳は、この統計で集計された准看護師の人数が少なく値が振れやすいため、参考値として見てください。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
人数の少ない20〜34歳を除き、35歳以降で見ていきます。年収は35〜39歳の394.7万円から、40〜44歳で425.3万円、45〜49歳で447.4万円と上がります。50〜54歳は430.9万円でいったん下がり、55〜59歳の474.0万円が表の中で最も高い値です。55〜59歳は月給33.39万円・年間賞与73.30万円がどちらも表の中で最も高く、この2つがそろって年収を押し上げています。
60〜64歳も436.9万円で、40〜44歳の425.3万円を上回っています。年齢とともに一直線に伸びるというより、40代以降は425.3万円〜474.0万円の間で上下しながら推移する形です。ただし平均値は、年齢帯ごとに集計される人の顔ぶれ(勤め先の種類や働き方)が違うと上下しやすいため、50代前半の下がり方は目安として見るのがよさそうです。
全職種平均との差: 50〜54歳で202.9万円まで開き、60代前半で縮まる
准看護師と全職種平均の年収(年齢別・男女計)
| 年齢階級 | 准看護師 | 全職種平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 344.7万円 | 361.4万円 | -16.7万円 |
| 25〜29歳 | 379.6万円 | 448.2万円 | -68.6万円 |
| 30〜34歳 | 389.6万円 | 507.3万円 | -117.7万円 |
| 35〜39歳 | 394.7万円 | 556.7万円 | -162.0万円 |
| 40〜44歳 | 425.3万円 | 594.7万円 | -169.3万円 |
| 45〜49歳 | 447.4万円 | 613.6万円 | -166.2万円 |
| 50〜54歳 | 430.9万円 | 633.9万円 | -202.9万円 |
| 55〜59歳 | 474.0万円 | 641.4万円 | -167.4万円 |
| 60〜64歳 | 436.9万円 | 506.3万円 | -69.4万円 |
| 全年齢 | 427.5万円 | 545.6万円 | -118.0万円 |
全職種平均は同じ調査の一般労働者全体(学歴計)の値です。20〜24歳・25〜29歳・30〜34歳の准看護師の値は人数が少なく値が振れやすいため、参考値です。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。差は四捨五入前の値から計算しています。出典: 准看護師=厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120 / 全職種平均=同調査 一般労働者 表1「学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」(学歴計) https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040420843
35〜59歳では、どの年齢帯でも全職種平均を162.0万円〜202.9万円下回っています。差が最も大きいのは50〜54歳の202.9万円で、全職種平均がこの年代でも上がり続ける一方、准看護師の年収がいったん下がることが重なっています。全年齢どうしで比べた差は118.0万円です。
60〜64歳になると差は69.4万円まで縮まります。全職種平均は55〜59歳の641.4万円から60〜64歳の506.3万円へ大きく下がるのに対し、准看護師は474.0万円から436.9万円への下がり方にとどまるためです。年齢が上がっても年収の水準を保ちやすい点は、この職種の特徴の一つと言えそうです。全職種平均にはさまざまな職種が含まれるため、同じ看護の仕事どうしの比較は、次の看護師との表もあわせて見てください。
看護師との差: 全年齢で97.2万円、最も開くのは50〜54歳の146.8万円
准看護師と看護師の年収(年齢別・男女計)
| 年齢階級 | 准看護師 | 看護師 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 344.7万円 | 440.1万円 | -95.4万円 |
| 25〜29歳 | 379.6万円 | 501.5万円 | -121.9万円 |
| 30〜34歳 | 389.6万円 | 490.5万円 | -100.9万円 |
| 35〜39歳 | 394.7万円 | 518.9万円 | -124.2万円 |
| 40〜44歳 | 425.3万円 | 548.4万円 | -123.0万円 |
| 45〜49歳 | 447.4万円 | 561.2万円 | -113.8万円 |
| 50〜54歳 | 430.9万円 | 577.7万円 | -146.8万円 |
| 55〜59歳 | 474.0万円 | 573.5万円 | -99.6万円 |
| 60〜64歳 | 436.9万円 | 502.9万円 | -66.0万円 |
| 全年齢 | 427.5万円 | 524.7万円 | -97.2万円 |
看護師は同じ表5の統計区分「看護師」の値です。20〜24歳・25〜29歳・30〜34歳の准看護師の値は人数が少なく値が振れやすいため、参考値です。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。差は四捨五入前の値から計算しています。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
35歳以降のどの年齢帯でも、准看護師の年収は看護師を下回っています。差は35〜39歳の124.2万円、40〜44歳の123.0万円、45〜49歳の113.8万円と続き、50〜54歳で146.8万円と最も大きくなります。看護師の年収がこの年代で577.7万円と表の中で最も高くなる一方、准看護師は430.9万円といったん下がるためです。60〜64歳では看護師の年収が502.9万円に下がり、差は66.0万円まで縮まります。
全年齢の平均どうしでは、看護師の524.7万円に対して准看護師は427.5万円で、差は97.2万円です。これは35〜59歳の各年齢帯の差(99.6万円〜146.8万円)より小さくなっています。全年齢の平均には、どの年代の人が多く働いているかという年齢構成の違いも混ざるため、同じ年齢で働く場合の差は、年齢帯ごとの数字を目安にするほうが実態に近いと考えられます。なお、これは平均値どうしの比較で、看護師の資格を取れば同じだけ年収が上がるとは限りません。職場の種類や夜勤の有無、任される役割によっても差は変わります。
勤め先の規模別: 大きい法人ほど年収は高めだが、平均年齢も高い
准看護師の年収(勤め先の企業規模別・全年齢・男女計)
| 企業規模 | 平均年齢 | 月給 | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|---|
| 10人以上の計 | 51.8歳 | 30.32万円 | 63.68万円 | 427.5万円 |
| 1,000人以上 | 54.9歳 | 33.43万円 | 56.25万円 | 457.4万円 |
| 100〜999人 | 51.1歳 | 30.50万円 | 65.33万円 | 431.3万円 |
| 10〜99人 | 52.3歳 | 29.24万円 | 62.85万円 | 413.7万円 |
企業規模は勤め先の法人全体で働く常用労働者の数による区分で、病院の病床数や施設の定員とは別の基準です。規模の間の差は四捨五入前の値から計算しています。企業規模10人以上の民営事業所で働く一般労働者(短時間労働者を除く)・男女計の平均値。月給は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の実績で、いずれも税・社会保険料を引く前の額。年収は「月給×12+年間賞与」で計算した値です。出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月24日公表)一般労働者・職種 表5「職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040421120
年収は法人の規模が大きいほど高く、1,000人以上の457.4万円と10〜99人の413.7万円では43.7万円の差があります。差の中心は月給で、1,000人以上の33.43万円に対して10〜99人は29.24万円です。反対に年間賞与は、1,000人以上が56.25万円と3つの規模の中で最も少なく、100〜999人の65.33万円が最も多くなっています。
ただし、1,000人以上の平均年齢は54.9歳で、100〜999人の51.1歳や10〜99人の52.3歳より高めです。年齢別の表では55〜59歳の年収が最も高かったため、規模による差には年齢の違いも混ざっている可能性があります。いずれも平均値で、個々の勤め先の給与とは違う場合があるため、求人票の内訳や面接での説明で一つずつ確かめておくと安心です。
手取りに直すと月22.7〜24.3万円が目安
平均の月給30.32万円から社会保険料や所得税・住民税が差し引かれるため、手取りは額面の75〜80%程度、金額にすると月22.7〜24.3万円が目安です。扶養する家族の有無、住んでいる自治体、前年の所得によって手取りは変わります。夜勤や残業の多い月は手当の分だけ額面が増えるため、手取りも月ごとに変わりやすくなります。
准看護師が年収アップのために確かめておきたいこと
- 夜勤の有無と手当の額: 夜勤があるかどうか、月に何回入るか、一回あたりの手当がいくらかで、毎月の給与は変わりやすくなります。給与明細で基本給と手当の割合を確かめておくと、ほかの職場の条件と比べやすくなります。
- 職場の種類による条件の違い: 病院・クリニック・介護施設などでは、夜勤の有無や手当の付き方、賞与の考え方が異なることがあります。今の職場と種類の違う求人も並べてみると、自分に合う条件が見えやすくなります。
- 賞与の実績: 賞与は勤め先によって差が出やすい部分です。求人を比べるときは月給だけでなく、前年の賞与が基本給の何か月分だったかといった実績もたずねておくと、年収の見通しを立てやすくなります。
- 看護師資格を目指すかどうか: 統計では看護師との年収差が見られますが、資格を取ったあとの年収も職場や役割によって変わります。資格の取り方や必要な条件は公式の案内で最新の情報を確認し、学ぶための時間や費用と、その後の年収の見通しを比べて判断するのが現実的です。
- 長く働くときの条件: 年齢を重ねても働き続けることを考えるなら、定年の年齢や定年後の再雇用の条件、そのときの給与の扱いを早めに確認しておくと安心です。
夜勤の回数や手当の内訳、賞与の実績は、求人票だけでは分かりにくいことがあります。看護職の求人を扱う転職支援サービスなら、こうした条件を確かめながら複数の職場を比べて相談できる場合があります。
まとめ
准看護師の平均年収は427.5万円で、35歳以降は上下しながら55〜59歳の474.0万円で最も高くなります。看護師とは全年齢で97.2万円の差があり、35〜59歳の年齢帯ごとに比べると差はそれより大きく出る傾向です。勤め先の規模による差は43.7万円で、夜勤や手当、賞与の実績といった職場ごとの条件によっても年収は変わりやすくなります。まずは自分の給与明細で内訳を確かめ、条件の違う職場の求人と比べるところから始めてみてください。